イエズス会召命・活動物語り2

現在ローマでは、新しい総長を選び、今後の方針を定めるため、イエズス会の総会が開かれ、世界中の80余りの管区、地区の代表として215名のイエズス会員が代議員として集まっています。今回の総会では初めてブラザー会員も総長選挙権を有する代議員として参加しています。その一人、ブラザー・コンソルマーニョさんにお話を聞きました。(ローマから佐久間勤神父)

ブラザー、ガイ・J・コンソルマーニョさん(アメリカ合衆国、メリーランド管区、65才)にお聞きします。

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Q.ブラザーはどのような使徒職に携わっておられるのですか。
A.私は天文学者として働いてきました。現在はヴァチカン天文台長を務めています。専門分野は隕石の研究で、日本の天文学者とも広く交流があり、何度も日本の大学やJAXA(宇宙航空研究機構)を訪れました。
Q.イエズス会員として天文学の研究をするようになったのはどうしてですか。
A.イエズス会の会員には16世紀に創立された直後から現代まで、著名な天文学者がいます。その伝統から教皇立ヴァチカン天文台の運営にもイエズス会が深く関わることになりました。私自身の召命についてお話しするとすれば、私はミシガンの星のとてもきれいな町で生まれ育ちましたので、子供の時から天文学に興味を持っていました。小学生の頃はスプートニクという最初の人工衛星が打ち上げられたときですし、高校時代はアポロ宇宙船が最初に月面着陸したときでしたので、皆が天文学に興味をもっていた時代で、私も天文学が勉強できるマサチューセッツ工科大学に入学しました。それと私はSF小説が好きで、SF小説の大コレクションがあったのもこの大学を選んだ理由でもあったのですが。
Q.大学時代から修道会に入会することを考えていたのですか。
A.学生時代に少しイエズス会入会を考えたこともありました。しかし、祈りながら考えた結果、自分は司祭職には向いていないと思い、そのまま天文学研究の道を選びました。博士号も得て大学で教えながら、科学者として喜びをもって20年ばかりを過ごしました。しかしそのような充実した生活の中にも、何か物足りないものを感じるようになり、より深い意味をもった生き方を探すようになりました。たまたまその時に博士として働いているイエズス会のブラザーと出会って、自分が求めていたものをはっきり意識するようになりました。こうして37歳のときにイエズス会入会を志願しました。
Q.イエズス会のブラザーとして働く意味なにでしょうか。
A.さまざまな天文学者たちと共に働くことに意味があると思います。私が修道会に属していることや、司祭ではなくブラザーとして生きていることを、質問されれば答えますが、まず理解されません。まして直接の宣教活動をするわけでもありません。しかし普通、司祭たちが入っていけない世界にも、私たちのような専門をもったブラザーなら入っていけます。信仰を生きるという喜びや幸せを、直接にはできなくても、人々と接しているうちに伝えることが私の使徒職と思います。これからのイエズス会のブラザーには、何かの道の専門家となって働くことが求められるでしょう。
Q.イエズス会での召命の喜びはなにでしょう。
A.それは共同体に属して生きていることの喜びです。それもただの学者の共同体ではなくて、信仰と神の愛に基づく生き方を共有することができる人々と、共に生きることができる喜びです。もうお亡くなりになった柳瀬睦男神父様に黙想指導をしていただいたことがあり、大変深い感銘を受けました。柳瀬神父様も優れた物理学者でした。信仰や宗教とは無関係と思われがちな科学の世界にも、イエズス会員は派遣されるのです。

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